大判例

20世紀の現憲法下の裁判例を掲載しています。

大阪高等裁判所 昭和52年(く)63号 決定

少年 S・Z(昭三七・一・二一生)

主文

本件抗告を棄却する。

理由

本件抗告の理由は、附添人弁護士○○○○作成の抗告申立書の記載によれば、原決定は不服であるので抗告の申立をする、というのであり、少年審判規則四三条二項が抗告申立書に明示することを要求している抗告の趣意すなわち原決定を不服とする具体的理由は右抗告申立書には何ら明示されておらず、しかも、抗告提起期間内に抗告の趣意を記載した抗告趣意書等の提出もなされていないから、本件抗告は、右条項の定める手続に違反してなされた不適法な抗告と断ぜざるを得ない。

よつて、少年法三三条一項前段、少年審判規則五〇条により主文のとおり決定する。

(裁判長裁判官 石松竹雄 裁判官 角敬 青木暢茂)

自由と民主主義を守るため、ウクライナ軍に支援を!
©大判例